Miraclest World 入門 ― 「魔法が物理法則の根っこにある」もうひとつの世界へ

Miraclest Worldの世界観イメージ。ミラビリス大陸と極東の島マヤシマを描いたアイキャッチ

目次

はじめに ― もしも、物理法則の根底に「魔法」があったら?

このサイトは、ふだんはローカルLLMや生成AIといった、現実の技術の話を書いている場所です。今日はその裏側にある、もうひとつの世界の話を少しさせてください。

私たちが暮らす世界では、火を起こすにはマッチやライターが要りますし、夜を照らすには電気が必要です。すべては物理法則と道具に支えられています。

では、もしその根っこに魔法があったら、どうでしょう。

スイッチを押す代わりに、手のひらをかざせば光が灯る。蛇口をひねる代わりに、水のエレメントに呼びかければ井戸が満ちる。料理は火のエレメントで、洗濯は風のエレメントで。物理ではなくエレメントこそが世界の文法になっている――そんな前提で動いているのが、私の創作世界「Miraclest World(ミラクレスト・ワールド)」です。

この記事では、その入口だけをそっと開けてみます。地図は出しません。歴史も語りません。ただ、「ここはどういう世界なのか」という空気だけ、味わってもらえたら嬉しいです。


1. 舞台 ― ミラビリス大陸と、極東に浮かぶマヤシマ

Miraclest World には、ひとつの広い大陸と、そこから遠く離れた島があります。

ひとつ目は、世界の中心にどっしり横たわるミラビリス大陸(Mirabilia)。北西には険しい山岳地帯、中央には広い平野と湿地、東には噴煙をあげる火山地帯。海岸線はくねくねと入り組み、南西には霧深い沼沢地が広がっています。地球で言うとユーラシアくらいの存在感を持つ、文明の本拠地です。

ミラビリス大陸の上には、それぞれ気候も思想も異なる5つの大きな国家が並んでいて、互いに張り合ったり手を結んだりしながら、不安定な均衡の上で暮らしています。各国の中身はまた別の機会に書くとして、ここでは「5つの大国が大陸を分け合っている」とだけお伝えしておきます。

そして、もうひとつの舞台がある。それが、大陸のはるか東、絶海の彼方に浮かぶ島マヤシマ(Mayashima)です。

マヤシマは、ひとつの島が、まるごとひとつの国家になっている、珍しい土地です。島を治めるのは常世の皇国――この国は国内ではユリシロ(Yurishiro)と呼ばれ、国民は「ユリシロ人」と名乗ります。一方、大陸側の人々はユリシロ人のことを少し他人行儀にユリシーズ(Yurisees)と呼ぶことが多く、古い記録には島と国家をひとまとめにした「八島(ヤシマ)」や「神域ヤシマ」という呼び名も残っています。同じ場所に、いくつもの呼び名が重なっている。それだけで、この島が長い時間を持っていることがなんとなく伝わってきます。

大陸とマヤシマの間には、簡単には越えられない海があります。だからユリシロは、大陸とは少し違う色の文化を育ててきました。同じ世界に暮らしながら、ふたつの空気がある――それが、Miraclest World のいちばん根っこにある構図です。


2. 世界の文法 ― 八つのエレメント

この世界では、ものごとの理屈が「エレメント」という単位で語られます。現代の学術体系では、世界を構成するエレメントは8つあると考えられていて、ふだんの暮らしも、戦争も、医療も、ぜんぶこの8つの組み合わせで説明されます。

8つのエレメントは、性格の違う2つのグループに分かれます。

ひとつ目は、私たちにも馴染みのある四大元素――火・風・地・水。これは、目に見えやすく、扱いやすい、いわば「物理寄り」のエレメントです。料理の火、運ぶ風、育てる地、潤す水。日々の暮らしを直接支えているのは、ほとんどこの4つです。

そしてもうひとつ、最近になってようやく体系化されてきた、ちょっと抽象的な仲間がいます。それが光・闇・精・物の四概念。「光」は真理を照らし、「闇」は秘密を抱き、「精」は生命と意識を司り、「物」は文明と永続を象る。こちらは抽象的なぶん、国や学派によって解釈が違って、まだ統一的な理論ができていません。

おもしろいのは、エレメント同士にゆるい関係があるところです。たとえば火に風を添えると、炎は勢いを得て激しくなります。風が地を削ると侵食が起き、削られた地は水を蓄えていく。そんなふうに、エレメントは単体で完結せず、隣のエレメントとつながりながら世界を回しています。

人にも、それぞれ得意なエレメントがあります。火が強い人は炎を扱うのがうまく、水が強い人は静かに身体を癒す。けれども、たいていの人は何かが強くて、何かが苦手。その偏りが、その人の「色」になっていく――そんな世界です。


3. 結び ― 8つの中央に、「無(ム)」という穴がある

ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。最後にひとつだけ、まだ語られていない話をさせてください。

8つのエレメントは、たしかにこの世界の文法を支えています。けれど、研究が進めば進むほど、ひとつの「説明できない隙間」が浮かびあがってきました。

それが、第9のエレメントとされる「無(ム)」です。

「無」は、火でも水でもなく、光でも闇でもない。あえて言うなら、8つのエレメントの真ん中にあいた、ぽっかりとした穴のような何か。古い文献に断片的に出てくる「衝撃波」と呼ばれる謎のエネルギーや、まれに起きる制御不能な魔法の暴走と、深いところでつながっているのではないか――そう囁かれています。

でも、正式な学説としてはまだ認められていません。「危険すぎて触ってはいけないもの」として、いくつかの国が秘密裏に研究しているとも、神話の中だけの存在だとも言われていて、はっきりしません。

私はこの「8つの真ん中にあいた穴」に、Miraclest World のいちばん深い面白さがあると思っています。世界は8つで説明できるはずなのに、その中心がぽっかり空いている。人類がまだ知らないことのほうが、はるかに多い――そういう手触りのある世界です。

この記事ではそこまで。次にこの世界の話を書くときは、もう少しだけ、扉の奥を覗いてみるかもしれません。それまでは、「魔法が物理法則の根っこにある世界がひとつある」、そのことだけ、頭の片隅に置いておいてくれたら嬉しいです。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

Miraclestのサイト運営者。

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